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『スコットランドの黒い王様』 ジャイルズ・ フォーデン  (四季さん)
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スコットランドのフォッシーミュア出身の青年・ニコラス・ギャリガンが医師としてウガンダに到着したのは、丁度イディ・アミン・ダダがオボテ大統領を打倒し、政権を奪い取った頃。不安定な首都・カンパラを後に、ギャリガンはすぐに赴任先のムバララへと向かうことに。しかし数年後、スポーツカーを運転していて牛に衝突し、車から投げ出されたイディ・アミンの手当をしたのがきっかけで、ギャリガンはイディ・アミンの主治医として首都・カンパラに戻ることになったのです。(「THE LAST KING OF SCOTLAND」武田将明訳)
98年度ウィットブレッド賞処女長篇賞受賞作。
実在のウガンダの独裁者・イディ・アミン元大統領、そして1970年代におけるウガンダの独裁恐怖政治を、その主治医を務めていたニコラス・ギャリガンの視点から描いたという物語。軍人出身でアドルフ・ヒットラーを尊敬し、反体制派の国民を30〜40万人も虐殺したイディ・アミンは、アフリカで最も血にまみれた独裁者と言われた人物なのだそうです。
医師としての職業倫理と、英国大使館からの圧力の板挟みになりながら、ギャリガン医師はイディ・アミンに翻弄され続けます。心の底から恐怖を感じ、逃げなければと思いながらも、イディ・アミンに魅せられ続けるギャリガン医師。彼が初めてイディ・アミンを見た時、「形容しがたいオーラが漂い、そのオーラはかぶり物の獣毛や皮、羽毛よりも彼の声の調子から漂ってくるものだった」と感じていますが、この作品を読んでいるとイディ・アミンのカリスマぶりがとてもよく伝わってきます。読んでいるこちらまでイディ・アミンによって洗脳され、コントロールされてしまいそうになるほど。もちろん、傍にいたギャリガン医師がその魅力に抗えるわけがなく、慎重に距離を置こうとしても、気づけばすっかりイディ・アミンの手の内に取り込まれてしまいます。アフリカに赴任したことからして考えが甘すぎるギャリガン医師ですが、それでもイディ・アミンほどの人物に会いさえしなければ、それなりの人生を送れたはず。だからこそイディ・アミンに手もなくやられてしまったのが、とてもリアル。最後のインタビュー場面は、自分自身が招いたことなのですね。
リサーチに6年、執筆には2年が費やされたようで、上記のイディ・アミンのことだけでなく、アフリカの地理、歴史、産業、文化、そして当時の複雑な政治情勢、さらには医療の現場の実態についてもリアルで、そういう意味でもとても興味深く、面白かったです。
posted by torakichi | 16:28 | メンバーズレビュー(四季さん) | - | - |
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